「芭蕉自筆奥の細道 大型本」

  • 2019.11.19 Tuesday
  • 20:13
評価:
松尾 芭蕉
岩波書店
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(1997-01-24)
コメント:1996年に250年ぶりに江戸中期より不明となっていた松尾芭蕉自筆の「野坡本」が見つかった。本書は松尾芭蕉自筆の「野坡本」の影印、下には翻字が記されている。影印には書き癖のための貼紙もあり味わいがある。また優しい筆遣いが芭蕉の人柄を彷彿とさせてる。本書は一級の美術書だ。

1996年に250年ぶりに江戸中期より不明となっていた松尾芭蕉自筆の「野坡本」が

公表され岩波書店より1997年に「芭蕉自筆奥の細道 大型本」として発売された。

この「野坡本」は1995年におきた阪神大震災で被災した古書店主が半壊した自宅か

ら持ち出したものだそうだ。

 

尾形仂氏による本書の序には「芭蕉自筆の『奥の細道』の出現。そう聞いただけで胸

のときめきをおぼえぬ人は、おそらく一人もいないだろう。しかも、それは芭蕉自身

の筆による七十数か所に及ぶ貼り紙訂正の跡をとどめた草稿本で、門人野城のもとに

伝来した、いわゆる野城本に当たるものだろうという。とすれば、本点は芭蕉の肉筆

として珍重に値するというだけにとどまらず、この”世界の古典”の創作の秘密を明ら

かにするものとして、その貴重さの度合いはいよいよ高い。」とある。


序に続き影印、 翻字篇、本文篇、解説は桜井武次郎氏による「芭蕉自筆「奥の細道」

について」、上野洋三氏による「芭蕉の書き癖」と続く。

この「書き癖」では「芭蕉には「父」の字を書く場合、片仮名の「ハ」の下に漢字の

「又」を書くような運筆で書く癖がある。『幻住庵記』の各種の清書本に見える

「伯父」などはどれもその筆法で書かれているし、それは勿論日常の書簡の中などに

も見られる」あり疑問と思わず芭蕉ほどの人でも、こうゆうことがあるのかとの安堵

もある。

 

俳諧の世界とは縁遠いが昔、尾形仂氏の「芭蕉の世界−上」を読んでいた。こちらは
野ざらし紀行や芭蕉俳諧七部集冬の日、笈の小文、猿蓑についてだ。

「奥の細道」を手に取るのは本書が初めてだった。芭蕉の人柄を彷彿とさせてる影印

の優しい筆遣いがとても好きだ。本書は一級の美術書だ。

 

 

この陰影には、芭蕉の句で一番好きな「さみたれをあつめて早し最上川」が載っている。
(十九オ(本書46頁))。

 

 

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